#Hashtag Animation Fes 2024 受賞作品
各作品のURLから作品を鑑賞することができます。
※敬称略で記載しております
ー最優秀賞ー
『幻夢釣行』
監督:川部直人、録音監督:平井達哉、音楽監督:佐藤信人、声優:折原 深緒莉
https://x.com/StudioEmo/status/1750828145161510927
https://www.youtube.com/watch?v=_KnpU9a5rVs
【あらすじ・作品紹介】
日本画や水墨画の持つ神秘的な魅力を映像化したいと思い、和紙をスキャニングしてPCで彩色する技法を採用しました。 1万枚を超える作画枚数となりました。
一人で釣りをして生活をしている男がいた。
彼はその昔、ある大切な物を海に亡くしてきた。
【審査員コメント】
荒れる波や雨の描き方、びっくりするくらいすごい。鳥の滑空やちょっと出てくる鶴の存在感もすごい。桜が散り、舟が揺れ、蝶や蛾の舞う…
全部リアリズムとは違うデフォルメ表現なのに川部監督の命が宿ってて、こんな風に描けるなんて本当にすごい。人の悲しさも穏やかさも言葉じゃなくて映像で伝わるんです。心の底から沢山の人の目に触れますように願います!(佐藤こーだい)
水墨画を彷彿とさせるデザイン性を備えながらも、事象に対する解像度の高い演出が、匂い、湿度、風を感じさせ、この世界のリアリティを作り出していました。アニメーションの奥深さを改めて考えさせられる作品です。
また、生きることを描いたストーリーも深く心に響き、観終わったあとに心地よい余韻が残りました。(土海明日香)
ー優秀賞ー ーFlying Ship Studio賞ー
『ラブ・ダイナマイト』
金属8g
https://x.com/kinnzoku_/status/1749380437087228100
https://www.youtube.com/watch?v=cEa94ktrJgw
【あらすじ・作品紹介】
突如街中に怪獣が出現。
一方その頃、爆弾少女・ラブの愛する博士は知らない女を家に連れ込んでいた…!
Clip StudioとAfter Effectsによるカットアウト手法によって制作した、ドタバタアクションアニメーション。
【審査員コメント】
絵が可愛い。動きが可愛い。キャラクターの表情もとても良い。
途中に日本語による表現はあるとはいえ読めなくても問題なく基本的に言語理解に関係なく楽しむことができる。細かいことは良いから楽しくハッピーエンドに向かって行く作品、好き。(前田地生)
キャラクターや背景や怪獣などポップなデザインがよくできていて細かいところのセンスに感心しました。
音の付け方、テンポ、タイミングが非常にいいと思います。
ポップだけれど物語の展開があり、表情細かく変化しているのでキャラクターの感情が分かりストーリーを把握しやすくて良いと思いました。
ただ“ラブダイナマイト“のタイトル2回だす必要あるかな?、一回だけの方が良い気がします。(GOZ)
とくにかくアニメーションのセンスが最高!!
キャラデザもかわいいし、ストーリーもわかりやすくて見やすいです。
ちゃんと観る人の事を考えながらも、好きなこと盛り込んでいる感じに好感がもてます。今後の活躍も期待しています!(Flynig Ship Studio)
ーオーディエンス賞ー
『カンフーが足りてない』
ユゥレイの怪奇譚
https://x.com/ULEInoKAIKITAN/status/1747229674277863760
https://www.youtube.com/watch?v=UYAXIZSfsF0
【あらすじ・作品紹介】
ゲームセンターにて格ゲーの強い少女と口だけ達者な卑怯者の少年が出会い、自分に足りないものは“カンフー”なのかもしれないと気づく物語。
【オーディエンスコメント】(※一部のみ掲載)
曲を聞いて元気をもらっています!!いつも素敵な曲ありがとうございます!!
空虚な人物がヒビ割れて、闘志に満ちた少年として現れたところで、熱〜となりました。かわいいキャッチーな曲に合わせてストーリーが進んでいくのもよかったです。
日々繰り返す日常の中に刺激を与えてくれる作品です。ユゥレイさんがいてくれたから毎日が色付きます。良い結果となることをお祈り申し上げます。
大好きです!明るい曲調で親しみやすいけれど、内容は芯の通ったカンフー物語。刺さる人には間違いなく刺さります。
本当の主人公が途中から誰かわかるっていうのが面白いし、ショートの時からいい曲だと思っていました!これからも頑張ってください!
ーアーチ賞ー
『Project 彗 -SUI-』
星りんご、仇花七夕
https://x.com/_Hoshi_Ringo_/status/1751579918918672384
https://www.youtube.com/watch?v=3iCZIz5fHKs&feature=youtu.be
【あらすじ・作品紹介】
宇宙探査用として開発されたアンドロイド「COSMOROID」のプロトタイプのフィロマティア。
物質分析用として開発されたロボット「POMUMBOT」のプロトタイプのポッド。
二人の仲良しプロトタイプが突如巻き込まれた宇宙災害から、彗星の如く地球へ帰還する『Project彗』のプロローグ。
【審査員コメント】
物語の背景を説明ナシでも想像しやすく、画面も音もハマっていました。
更には字幕機能という、YouTubeという媒体を活かした表現も素敵です。
単体での惹きつけられる魅力と、今後の可能性の高さの両方を感じました。
(アーチ)
ー講談社シネマクリエイターズラボ賞ー
『🐸絶対に梅雨の間毎日走ると決めたカエル』
ナガサカ
https://x.com/sakasu30/status/1749666579045056680
https://www.youtube.com/watch?v=SvqeFHQTDd4
【あらすじ・作品紹介】
梅雨の間毎日走ると決めて3年目のカエル。
毎年サボってしまうので、今年こそは絶対に走りきると意気込んでいる様子です。空回りしないといいけど… 梅雨の間、SNSで毎日投稿した作品を一つにまとめたものです。 自身の環境の変化や、お客さんの反応を見ながら、毎日その日に制作し投稿するというライブ感のある制作方法をしています。
【審査員コメント】
笑顔が素敵なカエルの全力疾走を眺めていたら、ちょっとドラマチックな物語性に目が離せなくなって、だけれども誘惑によわよわな怠惰な姿に心くすぐられて。
4分26秒の間に、すっかり私はカエルの虜にされてしまいました。
ふっくらとした曲線美、シンプルな線に喜怒哀楽を詰め込んだ表現力の高さに、ナガサカさんの確かな実力と豊かなウィットを感じる作品です。
ちょうどこのコメントを書いている6月中旬、関東は入梅の香りを漂わせています。何かと言い訳を重ねて運動をついサボりがちな自分を戒めて、カエルくんのような素敵な出会い(と、豊かな食生活)にあふれた梅雨にしたいものです。
ナガサカさん、素晴らしい作品をありがとうございました!
(講談社シネマクリエイターズラボ)
ーコルク賞ー
『荒野のメルヘノパイロット版』
Vab.png、CUZ、CloA、石巻うつろ
https://x.com/studioDOT201/status/1756999376025911331
https://www.youtube.com/watch?v=Wp2h3KA_NNY
【あらすじ・作品紹介】
1900年代、アメリカ西部、荒野、彷徨うグリズリーの死体。
悪魔の少年「メルヘノ」は、暗い森の隅で遠く追いやられた天使の少女に出会う。
彼女を連れ出し、死に満ちた砂漠の外を見る事が出来るのか。
【審査員コメント】
キャラクター達が色々なものを抱えてそうで、世界観も様々な工夫をしてそうなので、ここがどんな世界でどんな主人公なのかもっと見たいとに思った作品でした。
言葉遣いや、音の入れ方とか画面から色気みたいなものが漂っていて 非常に魅力的な作品でした。(コルク)
ーノーヴォ賞ー
『あなが空いた月空』
Antik1
https://x.com/antikytamine/status/1756898731763613857
https://www.youtube.com/watch?v=Lw5PmWtePI0
【あらすじ・作品紹介】
ある子供が学校から抜いて、自分が描いたロボットと会うため、月に行った物語りです。
厚塗りで書いた実験性質的なアニメーションです。自分で未熟なSEと音楽をつくって、Probeさんから助けられ、愛を込めました。 よろしくお願いします。
【審査員コメント】
立体がチェス盤に、ポーンが少年にと、随所でメタモルフォーゼしていく感覚というか、何かに何かを見立てながら、画面を進めていく演出力に、光るもの、将来性を感じました。同様のセンスは、絵のみならず、「draw」に「引き分け」と「描く」の意味を持たせ、言葉遊びをするところにも発揮されています。
少年とロボットが別れるまでのダイジェストに見受けられましたので、もちろんこのストーリーの全容を知りたいと思いつつも、他の作品も見てみたいです。
(ノーヴォ)
ーファンワークス賞ー
『カレイドエスケイプ』
ユメノサキ
https://x.com/lino_0130/status/1753588920888205490
https://www.youtube.com/watch?si=maaRZ07pb8kPAP8W&v=ogC1pU9mCDU&feature=youtu.be
【あらすじ・作品紹介】
「その先のまだ見ぬ色を信じて。」
自主制作アニメで作り続けてきたオリジナルキャラクター「りのちゃんず」集大成となるような卒業制作です。
楽曲制作のminoさんにも協力いただき、「童心も苦い思い出も全部大切だから、忘れたくないな」という思いを込めて2人の門出を描きました。
【審査員コメント】
チャレンジする事は何時だって恐怖と危険がいっぱいで「安全なレーン」は無い!ユメノサキさんのアニメ&キャラクターとminoさんの音楽、コトバが見事に結実し、ハッピーなグループな渦の中で「その先の旅路」に連れて行ってくれる。昔、読んだ「鉄コン筋クリート」のシロとクロのことも久々に想い出した。
本作はユメノサキさんの卒業制作として制作されたらしい。「始まったばかりの2人の旅」をこれからも長くウォッチしていけることを切に願う★(ファンワークス)
ーBRAIN MAGIC賞ー
『LIFE IS GAME』
アニメーションこうぼう。
https://x.com/music_of_animal/status/1756272143728537819
【あらすじ・作品紹介】
とある郊外に住む女の子が街へ繰り出す途中、The Monsterに遭遇しカーチェイスしながら退治する。
大好きな80年代のアメリカ郊外をモチーフにしました。「オーシャンズ11」や「ONCE UPON A TIME IN HOLLYWOOD」の世界観を意識しており、拘りの乗り物は、”あの頃想像した未来の道具”「レトロフューチャー」味のあるものにしました。
【審査員コメント】
今回拝見させていただいた作品はいずれも皆様の創作への熱量と才能を感じさせる作品で、かなり悩んだ上での選定となりました。
色彩にbit制限があった時代のクラシカルなゲームとプレイヤーをテーマにした作品ですが、映像の随所にその時代のゲームをモチーフとした表現が取り入れられており、気づいた人をニヤリとさせる仕掛けがとても素敵です。
古いゲームをモチーフにしていながら、世界観、キャラ、色使い、動き、すべてを現代風にオシャレなビンテージとしてデザインされた作家性と、それを支えるとても高い技術に脱帽いたしました。
これからも活躍を追いたい作家さんです。おめでとうございます。
(BRAIN MAGIC)
ーリトルビット賞ー
『Tetrocters:〈 テトロクターズ 〉』
佐藤ゆう
https://x.com/denkichi_kichi/status/1751522958047355078
https://www.youtube.com/watch?v=2qAWDO-9RGs
【あらすじ・作品紹介】
繰り返される日々に疲れ果てていた主人公・テトローは、ある日、横断歩道から足を踏み外し地の底へと落ちてしまう。
落ちた先は、見知らぬ男がいる不思議な喫茶店だった─
【審査員コメント】
小学校の登下校で、ずっと白線だけを踏んでどこまで歩けるか挑戦した事を思い出し、共感するわーという感じでちょっとニヤリとさせる世界観、キャラクターや街のデザイン、レイアウト、テンポ随所に個性があり、とてもステキな作品だと思いました。
(リトルビット)
ーワコム賞ー
『フォレストサバイバー 映画予告』
黒島亜夢
https://x.com/funa_des/status/1757364019705581988
https://www.youtube.com/watch?v=aRldeizu7W0
【あらすじ・作品紹介】
東京っ子の少年があらゆるモンスターが暮らす摩訶不思議で色鮮やかな世界へ転生するお話をベースに、映画予告風に制作した映像です。
【審査員コメント】
この度のワコム賞のご受賞まことにおめでとうございます。
転生された世界で始まるファンタジー世界、多数のモンスターのキャラクター造形の多様さ動きのダイナミックさ、生き生きと表現され、モンスターと少年、仲間との冒険、その続きが観たいと思いました。(ワコム)
ーANiC賞ー
『花夢』
KALIN
https://x.com/kozukiren/status/1757658579061071873
https://www.youtube.com/watch?v=KFGUHL0P0DU
【あらすじ・作品紹介】’ANIC)
老人が後悔を背負い、旅をする事で過去の自分と向き合う物語。
2023年1月、初めて生成AIに触れ、この技術はいずれ必ずクリエイティブに関わってくると確信した。これからの生成AIとどう折り合いをつけるのかを考えるために、生成AIと一緒にアニメーションを作り、制作のプロセスも含めた記録作品を作ろうと思った。このアニメーションは、2023年時点の生成AIとの制作の過程の記録の末に生まれた副産物である。
【審査員コメント】
丁寧なAI活用による美麗な映像と手法の解説もあり、アニメのイノベーションを考える起点となる作品と感じました。 (ANIC)
ーりょーちも賞ー
『種』
淳三
https://x.com/j3note/status/1746547727713124489
【あらすじ・作品紹介】
植えた種を大切に育てる女の子。 彼女が育てている種は、植物の種だけではありませんでした。
1分47秒の作品を2年かけてコツコツ作りました。3DCGやロトスコは使わず、ペンタブですべて描いています。沢山観察したり調べたりしながら描きました。ご覧いただいた皆様の心に、何か芽が出たら幸いです。
【審査員コメント】
一つ一つ丁寧に観察していることが伝わる映像です。
土の様子や青虫、猫や女の子の仕草や表情などすごく存在感を出していました。
種を育てている彼女自体がとても尊いんだというメッセージが強く出ています。
それは双葉が出てこれから素敵な植物になっていく種と重なり、愛情深い映像だと感じました。一軒家でなくマンションで育てているというのも現実的で植木鉢が際立って良かった。
音楽もすべて作っているという事実もびっくりします。すごい!
些細な動きもしっかり中割されていて作画の安定感も出ていました。
滑らかな動きになっている分、撮影でカメラを動かして軌道を描いている所がちょっと硬く見える印象を感じたので、そこも描いてしまうというのも良いかもですね。よい映像ありがとうございました!!(りょーちも)